
毎日いっしょに過ごす大切な家族だからこそ、「耳が少し匂うかも…」「黒い汚れが気になる…」と心配になりますよね。初めての耳掃除はドキドキするけれど、コツを押さえればやさしく安全にケアできます。このページでは、獣医療の現場で一般的に推奨される方法を、カジュアルに分かりやすくまとめました。今日からマイペースに始めましょう。
1. みんなが感じる不安はふつうのこと
- 綿棒は危ないって聞くけど、じゃあ何で拭けばいいの?
- どのくらいの頻度でやればいい?嫌がったらどうする?
- どこまで触ってOK?液を入れて大丈夫?
同じ悩みを持つ飼い主さんはたくさんいます。少しずつ慣らしていけば十分です。
2. 専門家のやさしい手順
用意するもの
- 犬猫用イヤークリーナー(アルコールフリー・低刺激)
- コットンやガーゼ(清潔なものを複数枚)
- タオル(飛び散り対策)とごほうび
ステップ(犬向けの基本)
- 準備とリラックス:落ち着いた場所で。クリーナーは人肌程度に温めると嫌がりにくいです。
- 見える範囲を拭く:コットンにクリーナーを含ませ、耳のひだと入口周りを毛流れに沿ってやさしく拭きます。汚れたら都度交換。
- 液を入れる:耳介をそっと持ち上げ外耳道をまっすぐにして、穴の中が満たされる量をゆっくり注入。
- 付け根をマッサージ:30秒ほどやさしくモミモミ。「くちゅくちゅ」と音がするくらいが目安。
- ブルブル→拭き取り:手を離して頭を振らせ、出てきた液と汚れをコットンでやさしく回収。
- 仕上げ:耳介の外側を乾いたガーゼで軽く拭き、ごほうびで良い印象に。
猫は基本「見える範囲を湿らせたガーゼで拭く」ケアが中心。大量の液を流し込む方法は嫌がりやすいため、まずは拭き取りから慣らすのがおすすめです。
頻度の目安
- 耳が垂れている犬種:7~10日に1回
- 立ち耳など通気の良い犬種:2~3週に1回
- 汚れが少ない猫:月1回の拭き取りで十分なことが多い
季節や体質で変わるので、汚れや匂いの出方に合わせて調整しましょう。
要注意のサイン
- 強い匂い、赤み・腫れ、ベタつく茶~黒色の分泌物
- 触ると痛がる、しきりに耳を掻く・頭を振る
- 首をかしげる、ふらつき、耳の周りの脱毛
こうした変化があるときは自宅ケアを控え、早めの受診が安心です。
3. 続けやすくする実践コツ
- 短時間で切り上げる:「今日は片耳だけ」でもOK。成功体験を積み重ねよう。
- タイミングを固定:散歩後やブラッシングのついでに「耳チェックの習慣」を。
- 温度がカギ:クリーナーは冷たいと驚くので人肌に。
- 力は入れない:ゴシゴシせず、表面をなでるイメージ。
- 道具は清潔に:コットンは都度交換。綿棒は奥に押し込みやすいので基本使わない。
- ごほうび戦略:終わりに必ず良いことがあると学習するとスムーズに。
4. おすすめ商品・サービス
- イヤークリーナー:アルコール・強香料不使用、低刺激・保湿成分配合、犬猫兼用タイプが扱いやすいです。
- 拭き取り用品:大判のコットンやガーゼ、指サック型の耳ケアシートは細部まで届きやすい。
- 耳毛・頑固な汚れ:イヤーパウダーや耳毛処理は無理をせず、トリマーに任せる選択が安全。
- プロのケア:動物病院での耳鏡検査や洗浄は、繰り返す外耳炎や強い汚れに有効です。
やってはいけないNG行為
- 綿棒を奥まで入れる(汚れを押し込み鼓膜を傷つける恐れ)
- 人用アルコールや消毒液、強い香料の製品を使う
- 力任せにこすって皮膚を刺激する
- 自己判断で耳毛を抜く(炎症を悪化させることあり)
- 嫌がるのに長時間拘束する(短く区切って慣らす)
耳掃除は「予防のケア」。無理せずできる範囲で続けるのがいちばんです。今日お伝えした「初めてでもできる!ペットの耳掃除の正しいやり方」を合言葉に、やさしい手順と小さなコツで、清潔で快適なお耳を保っていきましょう。
